「トリビアを書く」とはどういうことか
だいぶ長いこと、モレスキンノートに「トリビア」を書くのが趣味になっています。
パッと開いてみると、こんな事が書いてあります。
- メルマガの開封率は、透明な画像をHTMLに埋め込み、その画像が読み込まれる回数をカウントすることによって測定している
- 東京の地下鉄の駅で「○丁目」とつくのはすべて奇数(青山一丁目、四谷三丁目、など)
- 世界一短いエスカレーターは川崎駅近くのショッピングモールKAWASAKI MORE’Sの地下2階にある
昔流行った「トリビアの泉」みたいに、「へー」と思うようなことを書いています。
一見すると「どうでもよくない?」と思いがちなことばかりなのですが、最近これがイノベーションのきっかけになると学んだので、紹介したいと思います。
ちなみに、Wikipediaではトリビアについて「くだらないこと、瑣末なこと、雑学的な事柄や知識、豆知識」と紹介されています。
なぜトリビアを書くようになったのか
最初は、ただ単に興味関心が及ぶものをリストアップしただけの、いわば「ネタ帳」でした。以前営業職をやっていた時に、お客様とのコミュニケーションのための雑談ネタは欠かせなかったためです。
あまり下心なく始めた活動だったのですが、イノベーションに関する書籍を読んだりプレゼンを聞いたりすると、
- あらゆるジャンルにアンテナを張り巡らす
とか
- 様々なドメインの知見を結び付ける
とかが大切だよと言われていて、これは自分の「トリビア」も何かの役に立つのでは、と思うようになりました。
先日読んだ「イノベーションのDNA」でも、「関連付け思考」がイノベーターに必要なスキルだと紹介されていました。
いま、学んだことを書く
ここで、Steve JobsのConnecting the Dotsについて引用しておきます。
あまりにも有名で様々なところで引用されていますが、自分なりの解釈では、人やアイデアや出来事といった様々な点と点(Dots)を結び付ける(Connecting)ことで、新たなモノやコトが生まれる、ということだと想像しています。
大切なのは、「you can’t connect the dots looking forward.」(先を見越して点と点をつなげることはできない)と言っていること。
つまり、現時点でそれが将来役に立つのかどうかは、分からないんですね。
だからこそ、学んだことや感じたことを、「いま」、記録しておくというのは非常に重要です。それが役に立つか立たないかは、後になってから考えればいいんですね。
どのように活用するか
具体的に、自分がこの「トリビア」をどのように活用しているか、そのステップを記しておきます。といっても、特に難しいことではありません。
- 「トリビア」を見つけたら、スマホにメモする
- スマホのメモを見返して、補足情報を調べながらモレスキンノートに書く
- 定期的にモレスキンノートを見返して、関連性を見つけ出す
これだけです。
「トリビア」を見つけたら、スマホにメモする
とにかく速攻でスマホにメモします。なんなら音声でもいいです。
自分は「瞬間日記」というアプリを利用していますが、記録できれば何でも良いと思います。
スマホのメモを見返して、補足情報を調べながらモレスキンノートに書く
この工程が結構ダイジです。
例えば最初に紹介した事例でいうと、「メルマガの開封率」というキーワードから、「大量にメルマガを配信しているがいっこうに効果が上がらない」とか「そもそもメルマガの効果(≠開封率)が測定できていない」といった、マーケティング活動における課題が見えてきたりします。
そういったことも一緒にノートに書きこむことで、より深化した学びを得ることができます。
定期的にモレスキンノートを見返して、関連性を見つけ出す
自分の場合、1か月、四半期(3か月)、1年(年末)、などのタイミングで、パラパラとモレスキンノートを見返すようにしています。
そうすると、このトリビアが意外と業務の役に立ったり、トリビア同士が結びついたりするんですね。
例えば先述の「世界一短いエスカレーター」の話から、
「エスカレーターの手すりとステップは速さを意図的に変えている」
→「エスカレーターは頻繁にメンテナンスをしなければならない」
→「エスカレーターのメンテナンス員の確保が急務」
という社会課題が見えてきたりします。
要は、思考のきっかけ、なんですね。
どこで「トリビア」を仕入れるか
自分の場合は、
- X(旧Twitter)
- テレビ
- 電車内の広告
- 会社での雑談
- 親族・友人との雑談
などが多いのですが、媒体は別になんでも良いと思います。
媒体がどうというよりも、好奇心をもって世界を見渡すことが大切だと思います。
モレスキンノートについて
最後に、モレスキンノートについて。これはペンが乗りやすい中性紙を使った黒革のノートのことで、15年前ぐらいから愛用しています。
自分が思うモレスキンノートの魅力は、ほぼDiamond Onlineに記載されているので、こちらを紹介しておきます。
モレスキンノートに書いているのは「トリビア」だけではなく、まさに自分の「人生」を書き込んでいます。
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