ソフトのインストールは敷居が高い?
データ分析を行う際に大変良く使われるソフトにAnacondaというものがあります。
Anacondaはプログラム言語であるPythonの実行環境で、データ分析を行うにあたって必要なライブラリやパッケージがまとまっており、大変便利です。
このAnacondaはパソコンで使用するソフトなのですが、データ分析初心者はそこで『敷居が高い』と感じて諦めてしまうことが大変多いと聞きます。
最近はスマートフォンが一般的になりほぼ1人1台持っていると思います。
その際に「アプリ」をダウンロードしてきて使用するということも多いと思います。
実は、スマホでアプリを使うことは、パソコンでソフトを使うことと、ほとんど同じことを行っています。
ですので、実は敷居が高そうに見えてそうでもないのです。
実際に私も「スマホでアプリをダウンロードしてくるのと同じようなものです。」と紹介すると、多くの方が「それならできそうだ!」とパッと明るい顔になったりします。
ところが、ここにひとつ大きな落とし穴があります。
スマホとパソコンで行う作業には決定的に異なる点がひとつあります。
それは、「インストールする」という作業の有無です。
ダウンロードとインストールの違い
そもそも「ダウンロード」と「インストール」は異なるものです。
ダウンロードはアプリをサーバーから自分の端末(スマホやパソコン)に持ってくることを指し、インストールとはそのアプリが自分の端末(スマホやパソコン)で使える状態することを指します。
スマホのアプリは「ダウンロード」してくればほぼそのまま使い始めることができます。ところが先ほど紹介したAnacondaのようにパソコンで使用するソフトやライブラリは、ダウンロードした後に「使える状態にする」という行為が必要になるのです。これが環境設定です。
例えば、「パスを通す」という作業が必要になることがあります。
多くの方が、この「パスを通す」という作業がうまくいきません。
(余談ですが、私は「パスを通す」ということを教えた際に、50代ぐらいの会社幹部の方に「中田英寿みたいやな!」という突っ込みを受けたことがあります。サッカーにおけるスルーパスをイメージされたのかもしれません。)
パソコンで環境の変数の設定画面を開いて実行ファイルがおいてある場所のパス(インターネットで言うところのURLのようなもの)を書くことを「パスを通す」というのですが、その作業が出来ないのです。
これが実行できないと、プログラムを動かす状態にできません。
最近ではインストール時に自動的にパス設定を行ってくれることが多いのですが、うっかり忘れてしまったり別のパソコンに設定する際などは、改めて必要になるのです。
ダウンロードとインストールが不要の環境は?
このように面倒なインストール作業をせずに、すぐにデータ分析を始めることは出来ないのでしょうか?
安心してください。出来ます。
パソコンのソフトはダウンロードもインストールも必要でした。
一方で、スマホのアプリは一般的にダウンロードは必要ですが、インストール作業を明示的に行う必要はありません。
ここでおすすめなのが、ダウンロードもインストールも不要なアプリを使うことです。
ここでは、筆者がおすすめの方法を2つ紹介します。
方法その1:Excel
ひとつは、皆さんよくご存じのExcelです。
業務で活用されている方も多いでしょう。
こちらは既に会社支給のパソコンで使える状態になっている場合が多く、新たにダウンロードもインストールも不要ですぐに使えます。
方法その2:Google Colaboratory
もしPythonでデータ分析を始めてみたいのなら、Google Colaboratory(グーグル・コラボラトリー)がおすすめです。略称をColab(コラボ)と言います。
こちらは、ダウンロードもインストールも不要なクラウドアプリです。
Colabの使い方については様々なサイトで紹介されていますので、是非そちらをご覧ください。
【Colab 入門】Google Colaboratory とは?使い方・メリットを徹底解説! Google Colaboratory(略称:Google Colab)について、AI・機械学習の講師が、使い方やメリット blog.kikagaku.co.jp
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ソフトのダウンロードとインストールは、思った以上に負荷のかかる作業です。
そういったことを行わずに、まずは手軽に始められるExcelやColabなどで、簡単にデータ分析をはじめてみましょう。
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