みなさんは「マージナル・ゲイン」という言葉をご存じでしょうか。
マージナル・ゲインとは
マージナル・ゲイン(または「マージナル・ゲインの法則」と呼ばれることもあります)とは、小さな改善を積み重ねることで、最終的に大きな成果につなげるという考え方です。1%の改善を継続することで、全体として大きな成果を得ようとするものです。
マージナル・ゲインが生まれたきっかけ
私はたまたまこちらのロードレースやMTBなどを扱われている記事を拝読してこの言葉を知りました。

自転車界を変えたスカイのマージナル・ゲインとはなにか?元ネタは日本のカイゼン
新スポンサーがINEOSに決まり、ひと安心のチーム・スカイ。スカイGMのブレイルスフォードを自転車界のみならずビジネス界でも有名にさせた言葉があります。 マージナル・ゲイン。 聞いたことがあるでしょう
この記事によれば、イギリスの自転車競技の強化に取り組んだブレイルスフォードが、MBA課程で出会った日本の「カイゼン」をはじめとしたプロセス改善の手法に興味を持ったことから編み出したものだそうです。

アジャイルに携わる身としては、日本の「カイゼン」文化がここまで世界中に浸透していることがとても嬉しいです!
その後イギリスの自転車競技連盟は、弱小チームを短期間で世界トップレベルに引き上げたことで一躍世界的に有名になります。この成功の背景には、選手個人の能力だけではなく、用具や食事、移動手段など、あらゆる要素を1%単位で改善するという徹底的な取り組みがあったとされています。
もちろん、マージナル・ゲインが万能の考え方であるわけではありません。それは「アジャイルが銀の弾丸ではない」というのと同じと言えるでしょう。
上記のジャーナルでも、以下のような記事が書かれています。

マージナル・ゲインは万能薬なのか?9個の誤解と正しい付き合いかた。
ほとんどの仮説の流行りには、いつか終わりが来ます。どんな考え方にも時が経つにつれ「ほんとにそうなん?」という人が現れる。科学はそうやって進化してきました。マージナル・ゲインも例外じゃありません。マージ
とはいえ、大きな目標を細分化し、日々カイゼンを続けながら成長をしていく、ということに異論がある方はいないでしょう。
1%の積み重ねがいずれ人やチームを偉大なところに連れて行ってくれる、ということは意識しておいて損はないと言えるのではないでしょうか。
コメント