事業を育てるエバンジェリストになろう

エバンジェリストが事業を育てる

先日、エバンジェリスト界のトップランナーである西脇さんのセミナーを受講する機会がありました。

西脇さんは以下のような書籍も上梓されており、セミナーの補助教材として活用させていただいきました。

こちらの書籍では、

  • エバンジェリストとは何か
  • どのようなスキルが必要になるのか
  • どのようにそのスキルを身につけるのか

等が端的に記載されており、何かを誰かに伝える仕事をしている人は勉強になる点が多いと思います。例えば、

  • 新規事業のリーダー
  • 草の根勉強会の発起人
  • 新入社員のメンター

といった立場の人です。

今回は、新規事業のリーダー的な観点から、エバンジェリストがどのような効果をもたらすのかを考えてみました。

エバンジェリストとは

西脇さんによれば、エバンジェリストのシンプルな定義は「伝えるひと」だそうです。もう少し詳細には

新しい価値観を伝えるひと

とのことです。

さて、新しい価値観とは何でしょうか。

例えば、AIやIoTといったバズワードに代表される技術やその技術で作られるビジネス価値(サービス)。

あるいは、新しい組織体制や業務プロセス、ものごとを抽象化して出来上がった考え方など無形のものでも良いかもしれません。

それらがいったいどのようなもので、どんなかたちで我々の生活やビジネスを変えていくのか。

その世界観をありありとイメージして生き生きと語れること、そして、伝えた相手の心が動いて何かしら行動に繋がること、それが本書を読んだ後の自分なりのエバンジェリストのイメージ像です。

楽しそうに話すことがダイジ

先日、とあるオープンデータプラットフォームについてプログラムを書いて実装をしていて、これは今までにない面白い仕組みだな、と直感しました。

そして、たまたま親交のあったエンジニアにそのことを話したところ、その彼も興味をもってそのプラットフォームの勉強を始めてくれたのです。

あとで聞かされたのですが、自分は随分楽しそうに話をしていたらしいです。その「楽しさ」が伝わって、自分もやってみようと思った、とのこと。

つまり、

  • オープンデータプラットフォームについて生き生きと語り
  • 相手の心が動いて行動(自分もやってみよう)に繋がった

というわけです。この時、自分はエバンジェリストっぽいことをしたのだと思われます。

インナーマーケティングも担うエバンジェリスト

その出来事で気づいたのですが、エバンジェリズムはインナーマーケティングも担うんですね。

人事関連のWebサイトを拝見すると、エバンジェリストの仕事として「イベントでのプレゼン」「セールスエンジニア」と並んで、「インナーマーケティング」とあります。

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インナーマーケティングとは、その名前の通り、自社の社員に対して自社製品やサービス、ないしは自社の文化や保有技術などについて紹介する人をいいます。

企業において新規事業を立ち上げるとなると、社外だけでなく社内にも目を向けなければなりません。

前項のエバンジェリストとは?で紹介した「生き生きと語り相手を動かす」というスキルが、そのまま新規事業の立ち上げにおいて大切な「仲間を増やす」ことに繋がってくるんですね。

仲間を増やすことが新規事業において大切なことは言うまでもありません。

スキルの多様性が生まれ、新たな資金調達先の生まれます。

そして応援してくれる人がいるということは、何物にも代えがたい喜びを与えてくれるのです。

エバンジェリストの適性

では、エバンジェリストになる人の適正とは何でしょうか。

セミナーや書籍の内容からして、以下のようなことに当てはまる人は、エバンジェリストとしての適性があるように思います。

  • 好奇心旺盛
  • 「なぜ?」を考えるのが好き
  • 説明するのが好き

何よりも、好奇心

テック系にかかわらず、世の中のあらゆる事象に興味・関心を抱き、「なぜこのようなことが起こるのだろうか?」「解き明かしてみたい」と感じるその心を持つことは、エバンジェリストにとってとても大切な資質であると感じられます。

少なからず新規事業のリーダーは好奇心を持ち合わせているように思います。 新しく事業を立ち上げようとしている人は、世の中の課題・問題に関心を持ち、それを解決しようと日々頭を巡らせている人が多いからです。

そして、そのような人は自らが考えたこと(「新しい価値観」)を誰かに伝えることを厭わないのです。

つまり、エバンジェリストとしての資質をほぼ兼ね備えていると考えられます。

前述の通り、エバンジェリストはインナーマーケティングにも有効であり、新規事業を育てることにも繋がります。

ぜひエバンジェリストとしてのスキルを高めて、事業創出活動に生かしてみましょう。

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